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1) 素麺と冷麦の違い
小麦粉に水と少量の塩をこね、細い綿状にしたものが素麺。
素麺には機械素麺と手延べ素麺がある。
手延べ素麺は食用油をぬり込み、手で握って伸ばす作業(油返し)を繰り返し細く伸ばす。
この工程を経て箱に詰めたまま梅雨を越すことによってタンパク質が変化し、風味を出させる。本来はうどんを冷やしたものを指していたが、近年はうどんより細く、素麺より太い細うちの乾麺をさす。茹でてから冷水でさらし氷を浮かせ冷やして食べるのでこの名がある。

2) マーガリンとバターとショートニングの違い
バターが牛乳から作られるのに対し、マーガリンは精製した落花生油、大豆油、菜種油、綿実油などの植物油と鯨油、その他の動物性油の硬化したものを原料としている。
マーガリンは約100年前にナポレオン3世が高価なバターの代用品として製造させたのが始まりと言われている。加熱するとバターは透明に溶けるのに対し、マーガリンは濁る。
ショートニングはアメリカで過剰な綿実油の利用とラードの不足を補うために発明された。
原料は綿実油や大豆油の硬化したものが用いられている。用途としては製菓、製パンの他、アイスクリーム、ハム、ソーセージなどに広く利用されている。ショートニングは他の油脂とは異なり、用途に適した堅さに調整できる利点がある。

3) 強力粉と薄力粉の違い
強力粉は主に硬質小麦から作られた小麦粉であり、タンパク質量が多く、パンやマカロニ用に適する。一方、薄力粉は軟質小麦から作られ、ケーキや天ぷらに適している。

強力粉 中力粉 薄力粉
グルテン量 13%以上 9〜12% 8%以下

4) 緑黄色野菜と淡色野菜の違い
100g中にカロチンが600μg以上含まれているものを緑黄色野菜と呼ぶ。
その値に達しないものを淡色野菜と呼ぶ。


5) 天ぷら油とサラダ油の違い
天ぷら油は主として揚げ物に使用される油で、天ぷら油の品質はJAS(日本農林規定)で白絞油、精製油または特製油の名称で規定されている。大豆油、菜種油、ごま油、米油などが単独もしくは数種配合されることも多い。
サラダ油は高度に精製した油を冷却し、凝固する物を除去した食用油である。もとはオリーブ油から作られたが、現在では大豆油、菜種油、綿実油、とうもろこし油など各種の植物油から作られている。本来はそのまま生食することを目的としている。

6) 赤身魚と白身魚の違い
特に基準はなく、肉質の色で慣習的に区別され呼ばれている。この色の差はヘモグロビンやミオグロビンの含量の差によって生じ、回遊魚のように大海を速い速度で回遊するためには大量の酸素が必要となり、赤身になると考えられている。

7) 重曹とベーキングパウダーの違い
重曹は正式には炭酸水素ナトリウムといい、利休饅頭など色調の濃いお菓子を膨らませるために用いる膨張剤。高温で加熱する事により分解される炭酸ナトリウムが、加熱による生地の着色を促進する作用を持っている。また、独特な臭気や強い苦味を持つため、仕上がりを白くしたいお菓子の場合や風味を保ちたい場合は重曹を単独で用いることはない。
BPは複合膨張剤で重曹を主成分として、何種類かの助剤を組み合わせたもの。重曹の独特なくせを改良するために、酸性剤が添加されている。蒸し物、焼き物と調理方法によって、添加される助剤が異なる。

8) 椎茸と干し椎茸の違い
椎茸は古くから強壮剤と言われているが、これは干し椎茸に含まれるV.Dの作用である。椎茸のV.Dは生のものにはなく、紫外線を含む天日乾燥してできる。また、香味も乾燥することによって増す。

9) 寒天とゼラチンの違い
寒天は原料が天草などの海藻(紅藻類)で一般には天然寒天の棒寒天・糸寒天と、工業寒天の粉寒天の形で製造されている。寒天は98℃で溶解し、室温で凝固する特徴がある。また、1%という低濃度でゲルを形成する。寒天水溶液は不透明であり、砂糖を添加することによって透明度が増す。
ゼラチンは原料が動物の細胞間質に含まれるコラーゲンという硬タンパク質。市販されているゼラチンは牛の骨や豚の皮などを材料に作られたもので、板状、粉状のものがある。
ゼラチンは寒天と比べて融点が約30℃で非常に溶けやすく、凝固温度が室温より低いため、氷水や冷蔵庫を利用してゲル化させる必要がある。

10) 鮭と鱒の違い
サケ科の魚を通称鮭と呼んでいる。一般にサケ、マス類はサケとマスに大きく分けられているように思われるが、魚類の分類から言えば、シロザケ、ベニザケ、カラフトマスなどのサケ属、ニジマスなどのニジマス属、イトウ等のイトウ属、イワナ・カワマスなどのイワナ属に分けられる。

アンチョビ 地中海で捕れるカタクチイワシ属小魚の名称。一般には塩蔵のもの。
あらい 生きているもの(又は新鮮なもの)を薄くそぎ、冷水にさらして身を締める。タイ・コイ・フナ・スズキ
アキアジ サケの別名。秋に川に上がってくるのがおいしいことからついた名。
二杯酢 酢としょうゆ(又は塩)
三杯酢 酢としょうゆ(又は塩)と砂糖(又はみりん)
土佐酢 二杯酢や三杯酢に鰹節を入れて煮立ててこして作る。
ポン酢 ダイダイの絞り汁の事。オランダ語のポンス(柑橘系の汁の事)にうまくはめた。
三度豆 インゲン豆の別名。温度に強く、一年に3回取れるから。
バッテラ サバの棒寿司の事(大阪で)。ポルトガル語でバッテラ(ボート?)の事。
七草 セリ・ナヅナ(ペンペン草)・ゴギョウ(母子草)・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ(カブ)・スズシロ(大根)
土用 立春・立夏・立秋・立冬の前18日間をいう。
飛鳥鍋 若鶏の肉を牛乳で煮た鍋。唐の使者が乳製品を推古天皇?に献上してから妙楽寺で作られている。
大納言 小豆の種類。褐赤色で皮の薄い方が良い。
うるか 鮎の内臓から作った塩辛
からすみ ボラの卵巣から作った塩辛
三大珍味 トリュフ・フォアグラ・キャビア
三大スープ コンソメ・フカヒレ・トムヤムクン



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